皿池湿原は、平時におきましては閉扉により湿原保全のための立ち入り制限を行っています。 多くの花が咲き乱れる夏季には見学会等による一般開放を行っています。 |
皿池湿原で確認されている湿原に特有な植物(湿原生植物)は52種類(令和3年現在)を数えます。兵庫県下の湿原について、湿原生植物の種数を調べたデータ(福井,2011年)による平均的な種数は22種であり、皿池湿原の湿原生植物の種多様性は非常に高いことがわかります。また、種多様性が高いことで知られる丸山湿原(宝塚市)の湿原群全体で確認されている湿原生植物も47種類です。皿池湿原の種多様性は県下有数、トップクラスといえます。
また、兵庫県下の湿原代表昆虫は、ハッチョウトンボ、ヒメタイコウチ、ヒメヒカゲの3種です。「兵庫県版レッドデータブック2012(昆虫類)」(兵庫県,2012)による貴重性のランクは、ハッチョウトンボがBランク、ヒメタイコウチ、ヒメヒカゲがAランクとなっています。皿池湿原には、ハチョウトンボとヒメタイコウチが確認されています。
その他、湿原周辺にみられる里山林、湿生林、ため池、草地などの豊かな生態系には、それぞれにおいて育まれる多様な生きものを見ることができます。例えば、トンボ類は36種類(令和3年現在)を数え、非常に多くの種類を見ることができます。